みんなで育て親しめる公園づくり 区民共同の公園管理活動を広めよう!
活 動 日 :第4土曜日午前中
活動場所:南砂線路公園・仙台堀川公園科学の森
参 加 費 :会員は年会費1,000円
参加条件:どなたでも
担 当 :コープ南砂管理事務所
活動目的
協働・住民参加の講演活動を通して親しめる公園づくりと地域コミュニティ活動の活性化
活動内容
当会は地域の住民で構成する緑のボランティア活動団体で、区と協働で南砂線路公園と仙台堀川公園科学の森の維持管理活動に取り組んでいます。毎月1回の定例活動では公園の除草・植栽・草花の管理、清掃を行い、観桜会・みどりのカーテン教室、春・秋の公園自然観察会なども開催しています。
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インタビュー
2010年4月、JR貨物越中島線の引込み線跡地が江東区に譲渡され「南砂線路公園」として整備され開園し、コープ南砂の住民が中心になって開園当初から公園全体の維持・管理の活動をはじめました。
2011年には江東区協働事業として進められ、その後も活動を発展させ、隣接する仙台堀川公園科学の森まで含めた広い公園の管理をしています。代表の佐藤さん、事務局長の小林さんにお話をうかがいました。
住民主体の公園管理でコミュニティを育む
南砂線路公園の環境を守る会は、活動が10年とのことですが、そもそも、なぜ線路公園の管理活動をするようになったのでしょうか?
もともと公園に整備される前から、コープ南砂の生ゴミリサイクルの会がJR貨物の線路敷地の草刈りを受けていました。
きっかけは、ここにあるのかな?
そうですね。
公園オープンの1年前に、区から管理組合・自治会に公園が出来るんで…という相談がありました。
その相談というのは、公園の維持・管理ということですか?
緑道公園は、町会とかPTAとかいうところに、広さに応じて少しずつお金を出して管理を委託していたこともあるんです。
それで最初、区からの最初の提案は「1㎡いくらで受けてくれないか?」という請負契約だったんです。
この線路公園は、『2011年度江東区協働事業』終了以降も江東区から依頼を受けて活動しています。
適度な広さがあり、今では、毎回集うコープ南砂を中心とした人たちが、自主的に出てくれるという、一つの習慣になって行っています。
具体的にどのような活動をされているのですか?
公園管理を中心に取り組みは行っています。
毎月第4土曜日の午前中を使って、皆で公園の草むしりや簡単な伐採などを行っています。その他にも、この活動を通じて地域コミュニティを育んだりしています。
地域コミュニティを育むというと?
この夏はカブトムシの幼虫が孵化する様子を皆で観察しました。親子連れの姿がたくさん見られたほか、お孫さんを連れてきて一緒に観察している人もいました。
この活動のやりがいというのは、どこにあると思いますか?
活動すれば自分達の近隣がきれいになるというところが、一番わかりやすく続けられる要因になっているんじゃないかと思うんですよね。
自分の近隣が汚いと不愉快だし、色んなところで歩くと、自分達の力で本当にきれいになったなぁという感じが持てます。私は、こういう“自分達で自分達のまちをきれいにする”ということは、とても重要だと感じています。
そうそう。
区の請負契約ではなくて、住民による『公園を通した地域活動の活性化』が一番重要なんですよね。
ポイントは『活動の透明化』と『強制しないこと』
会員は何名なんですか?
54名です。男性が43人、女性が11人です。
会員からは会費を年1,000円徴収しています。
会員の方々が、作業もして、その上お金も払うというのはどうなんだろう?どうやって共感を得られたのかな?と疑問に感じますが…。
確かに、最初の時に会費を取ろうという話になった時は、正直「う~ん皆来てくれるかなぁ~」という心配はありましたね。でも、結果的には成功でしたね。
皆さんには「助成金や補助金をもらって活動をしたら、補助金・助成金があるうちは続くけれど、必ず活動は終わります。自分の足で立つこと。身の丈に応じた活動をやればいいんだ、これがボランティアの基本」と伝えました。
なるほど。
確かに、ボランティアとは継続性も重要になるから、「身の丈に応じた」というのは大切ですね。
後は「常にオープンな活動を心がける」ことと「強制をしない」こと。来る者拒まず去る者追わずという部分を原則としていることだと思います。
この2つを守っている上で会が継続できるのは、佐藤さんの人徳に寄与する部分が大きいと思います。
リーダーの人徳は大きいですよね。
また、自主管理をするから、日々の生活の中でも意識して、色々なことに気づくのかもしれないですね。
そう思います。
自分達が主となって活動をしているから、困ったらすぐ業者に頼むんではなく、ある程度のことだったら中にいる人たちが対応してくれちゃうんですよ。これは大きな利点だと思います。
報告し活動を知ってもらうことの大切さ
その他に、線路公園の活動を継続するうえで、気を付けていることはありますか?
コープ南砂の住民だけではなくて地域の人たちも参加していますから、きちんと総会を開いて決算報告も出しています。
ここのマンション内だけでなく、周辺の方々も参加ができるのですね?
そうです。
ここでは参加者名簿を作って、活動記録を残すということ。そして、広報板を作って地域の皆さんにもニュースだとか、活動計画もお知らせするようにしています。
常に透明化というか、オープンにしているんですね。
ちなみに、このような活動は既にできあがっているマンションや地域でも、今から取り組むことはできるのでしょうか?
呼びかける人がいて、然るべき人たちが動き出せば十分できます。
ただ、こういう場合、特定の人間が突出しちゃうと「なんだ、あの連中は」とか批判する人たちが出るから、すべて公にすることと強制しないことが大切だと思います。
線路公園の活動も、最初は自治会で呼びかけるという形で進めましたね。
その上で、できる人がやる…と。
一人から二人目につながるのは、そんなにハードルは高くなかったですか?
どんな活動でも言えることですが、一人でやるのはだめですよね。続かないんです。
だからこそ、一人から二人目以降に繋げるには、活動の透明化と説明をしていくことが大切だと感じています。
ハードルというより、これを丁寧に行っていくしかないと思っています。
最後に、佐藤さんからみて、区内でこういう活動は広がると思いますか?
やり方次第で広がると思います。
そして、お話をさせていただいたことを理解している人が、地域にいるところといないところでは、進み具合が雲泥の差になっちゃう。
うちはたまたま人材に恵まれているのでね。一緒に活動してくれる人がいて、理念を築いてくれるので助かっています。
今後、こういう活動を地域で進めようという人が現れた時は、ここに相談に行っても良いですか?
もちろん良いですよ。
みんなで、地域と人を豊かにしましょう。
雑草がなくなったり、緑が整えられたり、ゴミがなくなることで、治安が良くなるっていうこともありますね。このような活動がどんどん広がっていってほしいと思います。
今日はありがとうございました。
編集部コメント
静岡で山地の下草刈りなどのボランティア活動に参加していた佐藤さん、地域の共有資産としての公園を住民みずからが管理しようとする仲間をまとめて進めている姿勢は、爽やかでした。“みんなでつくり、みんなで育て、みんなが親しめる公園づくり”のキャッチフレーズはリアルです。
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