あじさいに灯篭流し 多彩な魅力を誇る旧中川

活 動 日 :第1日曜・第3土曜の8:00~9:00及び随時
活動場所:旧中川「ふれあい橋」周辺
参 加 費 :なし
参加条件:どなたでも
担 当 :鴇田(ときた)
活動目的
東京大空襲犠牲者慰霊と多彩なあじさいを育てることで、地域の歴史と景観を育む
活動内容
平成6年に江東区亀戸九丁目と江戸川区平井を結ぶ人道橋「ふれあい橋」が完成しました。これをきっかけに東京大空襲犠牲者慰霊灯篭流しを行い、亀戸側河川敷にあじさい1,800株を植栽、ボランティア76名で管理しています。「ふれあい橋」のライトアップは多彩なイルミネーションで橋を彩っています。
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インタビュー
2013年4月、亀戸地区景観重点地区指定エリアに旧中川沿い区域が指定され、亀戸九丁目町会が中心になって検討を進め、旧中川を四季が感じられる空間にし、カヌー等の川遊びを楽しめるようにするとともにあじさいの植栽をしました。
このあじさい園の世話をする目的で近隣の他の町会と併せて作られたクラブです。亀戸九丁目町会長の鴇田(ときた)さんにお話を聞きました。
まちの景観は地域に守られている
あじさい園は、町会と区が『あじさいを植えよう』ということになりましたが、その維持・管理は、地域住民に任されたのですね。
そうです。
区役所にお願いした際に、区長より「植えるのはいいけど、管理は自分達でやるんだよ」と言われて、〝旧中川あじさいクラブ〟を作って管理することになりました。
このクラブは町会の活動の中の一つなんです。
旧中川あじさいクラブのメンバーは現在72人となっていますが、様々な町会の人も入っているんですね?
そう。4つの町会が一緒にやっています。
マンションの人とかもいたので、最初の頃は100人以上いたんだけど、徐々に高齢化と、意外に大変だってことで、人が減ってきちゃって。これをどうやってまた増やそうかと考えなくちゃいけないと思っているんですよね。
広範囲で取り組むから大変ですよね。
そうなんです。
全体活動は月に2回だけど、雑草が生える時期とか剪定をする時期とかは、月2回じゃ追いつかない時もあります。
1回の活動時間は1時間で、7月・8月は朝7時から8時まで。それ以外は、8時から9時までにしています。
改めて、まちの景観は、地域の皆さんの力で支えられているということを実感しました。
この間もね、あじさいの剪定をやるっていうんで、みどりネットKOTOさんの東方さんに来ていただいて、剪定の仕方とか指導してもらったんですよ。
専門家に指導も受けながら取り組んでおられるのですね。
それにしても…みんなをやる気にさせるのは大変ですよね?
そうそう。
だから、年に2回くらい、お弁当とかを食べて皆さんの意見を聞く懇親会を開いています。何にもやらないで「さあ、やりましょう」と言ったって…これは難しい。
あじさい祭り開会!
そして、日々の活動以外にも、企画としてイベントや祭りを考えたのですね。
2013年に初めてあじさい祭りが始まったと聞きました。
毎年6月の第二土曜日に開催しています。当日はカヌー万歩倶楽部による開催宣言を行います。
船上から、『ただいまからあじさい祭り開会!』と言ってスタートします。
(写真を拝見すると)区長や来賓の方々なども、たくさんいらしていますね。
江東区長を始め、約40名のご来賓の皆さまがみえます。来賓の方は、あじさいが咲く遊歩道を散策します。
最初は、クルーズの船長さんがいらして、『町会でクルーズを行いませんか?』と相談を受け、町会役員と相談して実施しました。乗船客を集めて、最初の頃は年に3回か4回やっていたんです。
クルーズは、どんなコースを廻るのですか?
最初の頃は、荒川ロックゲートから東京湾ゲートブリッジ、日本橋など回り、小名木川の扇橋関門から旧中川に入り、亀戸中央公園の船着場のコースを遊覧しました。
あじさい祭りのクルーズは、昼便5月便、ナイトクルーズ2便計7便出艇して、コースは北十間川、横十間川、小名木川、旧中川を一周するコースです。
外国人や旅行者にも、とっても良い見学スポットになりますね。
確かにビュースポットですが、あじさい祭りだけの運行なので、乗船する機会がないと思います。
今の船は、28人乗りですぐ満席になったてしまいます。
夜も運行しているんですか?
暗いところを通ってね、ふれあい橋のライトアップを見ながら通ると、北十間川からスカイツリーのライトアップが真ん前に見えるんですよ。それが人気でね。一番先に埋まっちゃうの。
参加者から実費を取って船を出しているから、旧中川あじさいクラブにも町会にも負担はないんです。
それだけたくさんの方々が来るのは、すごいですね。
でも、宣伝はしていないの。
区報だけに載るんだけど、申し込みはすごく多い。来て乗れなかったって言われると困るから、先着順で、朝から予約受付しているんです。
あじさい栽培にとどまらず、江東区を好きになってもらう活動の大きな一つとしても、貢献されているのですね。

町会全体でまちを盛り上げる
年に1回開催されるあじさい祭りについてお話をうかがいたいのですが、祭りでは、クラブとして出店しているのですか?
出店は子ども会とか近隣町会の方たちが、パンを売るとか、かき氷を出すとか自由にしているんです。
なるほど。出店は町会主導なんですね?
出店の許可はね、役員登録して『こういうのをやりますから』って登録するだけでよくって、収益は店を出した町会のものになるんですよ。
日々のあじさいの手入れは旧中川あじさいクラブの皆さんが担いつつ、祭りは町会全体で取り組むんですね。
じゃあ、パン屋さんが出店したら、その利益はパン屋さんのものになるんですか?
例えば、近隣町会でパンを仕入れてアイスコーヒーなんかを作って売るでしょ。売上等については、近隣町会さんにお任せしています。祭りが賑やかになるように、近隣の町会さんとも出店協力をしていただいています。
出店は各町会で責任をもって運営しているんですね。
そうなると、あじさい祭り自体に赤字は出ないんですか?
あじさい祭りの時に、来賓の皆さまからお祝いをもらうので、それで賄っています。
お礼には、毎年あじさいの押し花キーホルダーやボールペンなどを記念品としてお渡ししています。それも、町会員の方が作ってくれるんですよ。
お話をうかがい、旧中川あじさいクラブは、旧中川の景観をよくするだけでなく、様々なイベントなどを開いて、まち全体を盛り上げようとしているということが良くわかりました。
これも、町会の中のクラブならではの取り組みだと思います。
鴇田さん、今日はありがとうございました。
編集部コメント
あじさい祭りは、近隣の町会単位の出店、クルーズ船の手配など規模の大きな祭りになっています。旧中川あじさいクラブの活動は、このあじさい祭りの根幹を維持する活動を担っている鴇田さんの熱意には頭がさがります。
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